冬の贈り物といえば「お歳暮」。
日頃お世話になっている方へ、職場の上司や取引先へのご挨拶、またコロナ禍でなかなか会えなくなった親しい人たちへと、お中元やお歳暮など季節のご挨拶・贈り物の慣習が昨今見直されてきています。
「お歳暮」といえば「冬」ですが、贈るのに適した時期やお歳暮の時期を過ぎてしまった場合の贈り方などはお判りでしょうか?
「お歳暮」など冬の贈り物に関する情報や適した商品・人気商品をひとつまみ、お教えしますね!
- 「冬の贈り物」のイメージの「お歳暮」。
- 「お歳暮」の熨斗はどのようなもの?ほかに適した熨斗などは?
- 「御歳暮」の時期を逃してしまった場合や、相手先から先に「御歳暮」が届いた場合は?
- 「御歳暮」(御年賀/寒中御見舞)に適した贈り物は?
「冬の贈り物」のイメージの「お歳暮」。
「お歳暮」と言えば、「冬」または「年の瀬」の贈り物としてのイメージではないでしょうか?
一般的には11月下旬~12月中旬(12月20日頃)までに贈るものですが、昨今では年末年始の「御年賀」の贈り物も兼ねて12月中旬~下旬にかけて贈られる方も多く見られます。
私の子供の頃は、12月中旬頃までにお世話になった方へ「お歳暮」を贈り、年末年始に顔を合わせることのできる方へはさらに「御年始」として贈り物を携えてお会いしていたと記憶しています。
お歳暮の由来は、おおよそ以下のように伝わっています。
「お歳暮のルーツは中国に古くからある慣習にあります。中国の道教では、旧暦の1月15日は「上元」、旧暦の7月15日は「中元」、旧暦の10月15日は「下元」と呼ばれ、それぞれの日を神様の誕生日として人々がお供え物をする行事がありました。これらの行事が、日本ですでに存在していた「盆礼」という行事と結びつき、「お中元」が生まれました。
また、日本には、もともとお正月にご先祖様の霊をお迎えする「御霊祭」のためにお供え物をする風習がありました。そのお供え物として、よその家に嫁いだ人や分家の人たちが、本家や実家にお神酒のおつまみになるような塩鮭やするめ、数の子などを年末に手渡しで持っていくようになります。これが中国の行事と結びついて「お歳暮」のルーツになったと言われています。
その後、江戸時代に入ると武士が自分の所属する組合の組頭に准血縁の証として年末に贈り物をする習慣が根付きました。一方、商人の世界では掛け売りの商売が広く行われており、お盆や年末に半年分の精算をする習慣があったことから、精算をする時に得意先にお礼のための贈り物をするようになります。明治時代以降は、しだいに上司やお世話になった方にも贈り物をするようになり、現代のお歳暮の習慣が一気に広まったのです。」
引用:お歳暮の意味と由来お中元との違いは?| お歳暮・冬ギフト特集2022|郵便局のネットショップ
「御中元」と同じく、中国の慣習がもととなり時代を経るにつれ日本の様式にカスタマイズされていった慣習と言えるでしょう。
いずれにせよ、「お世話になった方への1年の感謝・御礼」という形での贈り物というものです。
職場の上司や上長、取引先様へ、ご近所のお世話になった方や遠方の親族などに贈る方がほとんどです。
一般的な目安として、ざっくりと【クリスマス前までに贈る】と考えておくと、それほど失礼にあたることにはならないでしょう。
「お歳暮」の熨斗はどのようなもの?ほかに適した熨斗などは?
「お歳暮」といえば、蝶結び水引の紙熨斗(巻熨斗)というイメージがありますが、昨今の状況はどのようになっているのでしょうか?
御歳暮熨斗の種類
現在の「御歳暮熨斗」は3種類、昔ながらの紙での「巻熨斗」、細長い短冊状の紙での「短冊熨斗」、季節の柄やあいさつ文がプリントされている「シール熨斗」があります。
用途別としては、以下のような使い分け方が適しています。
・昔ながらの紙熨斗 ⇒ 職場の上司や取引先・目上の人には正式ともいえる紙での「巻のし」
・簡易型の短冊熨斗 ⇒ 親族など日頃お世話になっている方への御礼などでのお中元
・シール熨斗 ⇒ 親しい友人や気の置けない間柄の方への贈り物
やはり、目上の方や取引先などへ贈る際は、贈り主の常識感覚なども見られますので、
きちんとした形(いわば堅苦しい形)で贈るのがベター、失礼のない贈り方になるでしょう。
すべてのお歳暮について「巻のし」が用意できるのであれば問題はないのですが、贈り物を用意する場所・お店によっては「巻のし」が有料オプションとなるところもあります。
そのようなところで贈るものを用意する場合は、上記のように贈り先との間柄によって使い分けるといいかと思います。
親しい友人などの場合、堅苦しい「巻のし」よりはフランクに「シール熨斗」の方が余計な気を遣わなくてよい、という意見もあります。
「御歳暮」の時期を逃してしまった場合や、相手先から先に「御歳暮」が届いた場合は?
もし、「御歳暮」を贈りたいと思ってはいたが時期を逃してしまった、また贈ろうと思っていた相手先から先に贈られてきてしまった場合などは、どのような熨斗を使用したらよいのでしょうか?
【お歳暮に「御歳暮返し」は好ましくない!】
御歳暮の時期を逃してしまた場合は、「御礼」や12月下旬・末頃~年始の贈り物となる場合は「御年賀」として贈るのが一般的。
また、贈ろうと思っていた相手先から先にお歳暮が届いてしまった場合は、こちらからも「お歳暮」で返すのではなく、「御礼」としてお返しをするのが一般的です。
返礼が年明けになる場合は、年明け早々~正月期間は「御年賀」、1月7日頃以降となる場合は「寒中御見舞(寒中お伺い)」とするのが良いでしょう。
※関西地方は1月15日頃~の場合もあります。
喪中の場合の「御歳暮」はどうしたらよい?
喪中の場合、祝い事や贈り物の形での「御歳暮」は好ましく思われない場合があります。
自分が喪中または贈る相手先が喪中の場合、贈るものに付ける熨斗は質素な「掛け紙」、または熨斗なしで贈るのが好ましいとされています。
また夏のお中元時期より「師走」のお歳暮時期の方が何かと忙しいもの。
自分または先方が喪中の場合は、忙しい時期を避け忌明け後に「寒中御見舞」として贈るのが気兼ねない方法となるかと思います。
また「御礼状」や「メッセージカード」の対応可能な商品を贈るのであれば、熨斗なしの商品に「日頃の感謝の気持ち」や「近況報告」などをしたためて贈るのがよいでしょう。
「御歳暮」(御年賀/寒中御見舞)に適した贈り物は?
さて、「御歳暮」の最低限のマナーは先に述べていますが肝心の「贈り物本体」、どんなものを贈ったら喜ばれるか、ここからはお中元に定番の商品・適した商品・人気の商品を紹介します。
御歳暮といえば冬。一年の感謝や御礼、喜ばれるものは?
定番・人気ともに、「冬の風物詩」や「年末年始にに食べたいもの」などが選ばれています。
定番のお歳暮といえばこれ!「ハムギフト」
「ハムのひと!」というCMのセリフが分かる方は、40代以降でしょうか(笑)
ひと口に「ハムギフト」といってもピンキリ。
ですがお中元にくらべ、クリスマスや年末年始の控えているお歳暮では、より高価なものや品目の多いもの、量の多いものが好まれる傾向にあります。
家族親族で集まる予定のある12月の事情を考慮し、振る舞いとしても十分使えるセットが人気のようです。
冬だからこそのキャスト!クリスマスの空気香る贈り物。
御歳暮の定番といえば、年末年始に使えるハムギフトや日持ちのする海産加工品などがありますが、昨今はお子さんのいらっしゃるご家庭への贈り物などでは、年末より先に訪れる「クリスマス」に似合う洋菓子やスイーツも大変人気です。
この時期しか買えない特別なセットなどもあるため、贈り物だけではなく自分用にもほしくなってしまうほど。
冬しか食べられない「旬のフルーツ」
冬の旬といえば、りんごやみかん・洋梨などのフルーツも人気です。
季節の農産物が少なくなる冬の時期に、保存技術の向上により年末~年始にかけても色鮮やかなフルーツも贈れるようになった今日この頃。
りんごやみかん・洋梨などは上手に保管すると日持ちもするので、たいそう喜ばれます。
贈られた側も旬の美味しさあふれるプレゼントはとても喜ばしいものです。
冬ならでは!お鍋のメイン食材になる「高級肉」やエビ・カニなどの豪華海産物
また、冬と言えば温かい鍋の季節。年越しやお正月にいつもよりいいお肉ですき焼き♪なんてお宅も少なくないかと思います。
すき焼き・しゃぶしゃぶ用の高級肉の売れ行きも良くなるのがこの時期です。
牛肉はもちろん、特産の豚肉や鶏肉などすき焼きに限らず様々な鍋料理に使える高級肉は、自分で買うのをちょっと考えてからになってしまうものなので贈り物としていただくととても嬉しいもの。
高級肉と同様、年末年始に御馳走として並べられるシーンの多い海産物のエビやカニなどもとても人気ですね。
年越し・お正月の縁起物としても使われるエビやカニなどの海産物の需要が増えるのもお歳暮の特徴です。
またおせち料理に使われる数の子などのギフトもあり、年々値上がりしている海産物の贈り物は受け取った方にとても喜ばれる一品です。
単身者や高齢の方への贈り物に注目されている「惣菜セット・簡単調理品」
単身の方や高齢の方への贈り物として最近注目されているレンジで温めるだけや解凍してすぐ食べられる「惣菜セット」や「簡単調理品」。
手間がかからずに食べられるおかず・惣菜セットは、単身者や高齢者のみならず、お正月支度で忙しい主婦・主夫の方にもとても喜ばれます。
有名店のお取り寄せや地方の名物料理まで、様々な商品がインターネットで購入・贈ることができるので、いつものお歳暮にちょっとした変化が欲しいなぁ、と思っていたひとにはもってこいの贈り物なのではないでしょうか。
コロナ禍で親しい人やお世話になった方への直接の挨拶ができない昨今、インターネットで様々なものを選び、贈ってみてはいかがでしょうか?
きっと贈られた方も喜ばれるはずです♪